それまでは、「ふ〜ん、大変だねぇ、おかしいねぇ」くらいにしか感じていなかった松下vsジャストシステムの特許騒動について、江島健太郎 氏による「一太郎」訴訟にみるソフトウェア特許のぶざまな現状がなかなか考えさせられた。
特許の趣旨とは
この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。
である。これを良く覚えておいて欲しい。特許は何のためにあるのか。産業の発達させるためである。産業が発達しないものは特許にすべきでないということだ。
「松下電器がジャストシステムをひねりつぶしたら産業全体が活性化されるんですか?」という質問ひとつで原理的な矛盾が導かれそうなものだが、
「一太郎」訴訟にみるソフトウェア特許のぶざまな現状
松下の創業者・故松下幸之助氏なら、この件をどう考えただろう?
に対して、僕も毎日見ている「一日一話」を参照している。
「企業は社会の公器」
一般に、企業の目的は利益の追求にあると言われる。たしかに利益は健全な事業経営を行なう上で欠かすことができない。しかし、それ自体が究極の目的かというと、そうではない。根本はその事業を通じて共同生活の向上をはかることであって、その根本の使命を遂行していく上で利益が大切になってくるのである。
そういう意味で、事業経営は本質的には私の事ではなく、公事であり、企業は社会の公器なのである。だから、たとえ個人の企業であろうと、私の立場で考えるのでなく、常に共同生活にプラスになるかマイナスになるかという観点からものを考え、判断しなければならないと思うのである。
松下幸之助 一日一話
金儲けは何のためにするのか。自分が幸せになるためである。自分が幸せになるとはどういうことか。家族が幸せだということ。
家族が幸せとはどういうことか。社会が幸せということ。社会が幸せということは、世界が平和ということだ。
というわけで、金儲けをする目的は、世界を平和にすることなのである。
金儲けはそこそこでいいという人は、世界平和もそこそこで良いということと同じなのだ。
って、一歩間違うと結構危険だけど。金儲けのカモフラージュにこの考えをつかうんじゃなくて、本当にみんなが幸せになれる方向に儲けたお金を使いましょう。ってことね。
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>金儲けは何のためにするのか。のくだり。
引用にしてもあまりスマートじゃない考えだと思うがどうか。平和はお金で買えるというふうにも見えて。
なんていうか、金儲け=悪と思っている輩に対する言い訳のようにも感じられるが、別にんなことないんだから、言い訳も弁解もカモフラージュも必要ないと思われ。
おれの考えでは、
「金儲け」に理由など不要。「そこに山があるから」と似たようなもの。
世界が平和たればこそ、自分も幸福たりうる、という前提条件にはなれどその逆は微妙。「平和」とは全員が追求すべきものでありながら、実現不可能なものの代表格。
ていうか、総論賛成各論反対の揚げ足とりみたいなコメントになってしまったな… 本論にあまり関係ないし。ちょっと気になっただけなんだ。適当にサクってよし。
ちなみに特許に関していえば
・発明をすることによる産業の発達
・発明が普及することによる産業の発達
という二元で考えなければいけないので、難しい。今回の裁定には反対だがね。こういう一朝一夕で判断できないものについては、有識者による裁判員制度というやり方が望ましいと思う。
追い続けろ!
「真実」「神」「平和」「常識」「正義」「平等」。いったい何なのであろうか。 漠然としていながら良く使われるこれらの言葉について考えることがよ くある。 「真実」って何ですか? 目で見えたものが、そのまま真…
コメントが遅れました。さてさて、そのくだりは別に引用したものではなく、おれのことばだ。誰かが言っていた言葉が中途半端に俺の頭に残っているんだとは思うけどね。
そこそこ生きていければいい。という考えを悪にしようと言う意図が働いてこういう文章が出来上がったんだよね。それこそ、そう思える人はいいなぁという、なにやら無駄なコンプレックスの結果の言い訳か。
まあ、俺の気持ちなんていつでも揺れ動いていて10秒後に180度考え方が変わっているなんてざら。その日はこんな気分でしたってことですなぁ。